第43章 まさか中尾さんが社長の家に住み込んだのか?

長谷川栞は眉をひそめた。

「……それで、ほかには?」

葉山は首を振る。

「特に。ただ、時間どおりに食事を取るようにって、念押しされました」

栞はそっと腹に手を当てる。

何の前触れもなく、中野航平が彼女の食事の時間を気にするなんて。

まさか――。

あの夜、中野家で食卓を囲んだとき。

結局、気づかれてしまったのだろうか。

そう思いながらも、栞は心の中で小さく首を振った。

バレたならバレたでいい。お腹の子は、これから先も自分だけのものだ。

それに、食事のことまで中野航平に口を出される筋合いはない。

長谷川明子は経験者だ。つわりの苦しさがどれほどのものか、痛いほど分かっている...

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